10:沈黙の時間

あたりはすっかり暗い。

日は沈み、再び夜の世界がやってきた。

 

暗闇の森の中、光が1点。

ログハウス風の小さな小屋が森の中にポツンと建っている。

ルイとタークスは再びこの小屋に戻ってきた。

 

居間の部屋が明るい。

3人がテーブルを囲い、イスに座っていた。

テーブルの上には、料理らしきものが布でかぶられていた。

すでにだいぶ時間がたっているようで、冷めているようだ。

 

「帰ったら誰もいないから心配したんだよ~!」

 

相変わらず陽気な明るい声で、ヘンドリックは歌うようにしゃべる。

 

「置手紙も何にもないしさ~。
僕を心配させちゃって、悪い子ちゃん達☆」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

 

ルイもタークスもどちらも、しゃべる気配がない。

昨日とは違い、今日はタークスも一言もしゃべらない。

 

「あのね~今日は買出しに行ったから、豪華なご飯なんだよ!!
何か知りたい?まぁ、昨日も豪華だったけどね!えへへ!!」

「・・・」

「・・・」

 

全く反応がない。二人とも聴こえてすらいないようだ。

 

「むぅ、今日は2人共しょぼ~~んモードかぁ・・・
僕もしょぼ~~んってなっちゃいそう。

 

そう言って、ヘンドリックが肩をがっくりと落とした。

だが直ぐに肩を戻し、イスから立ち上がりテーブルに両手を置いた。

 

「食べる以外に他に元気になる方法は、寝ること!!
よし、寝よう!みんなで一つになって、同じベッドに寝よう♪」

 

二人をイスから立たせ、寝室の方へと連れて行った。

 

 

「うん、ぐっすりと眠っているみたいだね・・・」

 

寝室からヘンドリックがゆっくりと出てきた。

ルイもタークスもひどく疲れていたようで、ベッドに入ると直ぐに眠ってしまった。

 

「夜の森は危険だし、明日の朝早く済ませようか・・・。」

 

少し悲しそうな顔で、小声でつぶやいた。

イスに腰掛け頭をテーブルにうつ伏せ、眠りに着いた。

 

 

翌日の朝。

外はいい天気で、雲ひとつないキレイな空だった。

ルイは目を覚まし、昨日と朝と同じ光景に変な違和感を感じていた。

すぐに昨日の出来事を思い返し、「自分はここにいてはいけない」まるで呪いのように心の中にその言葉を繰り返し、ベッドから起き上がった。

 

早くこの小屋から出たいようで、駆け足でドアに向かう。

だが、ルイが扉を開けるより先に、ドアが開く。

 

「おやおや~?そんなに駆け足でどこに行くのかな?」

 

扉の向こうにいたヘンドリックが、朝日をバックに、眩しくて見えない位の笑顔で出迎えた。

 

「・・・どいてください」

 

ヘンドリックがいきなり現れてびっくりしたが、一言だけ、言葉をもらした。

ルイが喋ったとたん、ヘンドリックの顔が更に明るくなった。

 

「わわっ!ルイちゃんが僕にお願いしてくれた!!
嬉しいなぁ~エヘヘ♪」

 

何を言っても全てをプラスに取られるみたいだ。

どいてくれそうな気配ではないので、無理に通ろうとしたが、体の大きさも体力もまったく違うヘンドリックに、かなう訳が無かった。

 

「そんなにフラフラしているのに、出歩いたらまた倒れちゃうよ?
そんなに僕に抱っこされたいのかな?」

 

ルイの目線にしゃがみこみ、ルイの小さな両肩に両手を置いた。

あくまで笑顔で、優しくルイを見つめている。

 

「・・・何で」

「ん?抱っこ希望?」

「何でわたしにそんな顔でしゃべるんですか?」

「何でって、ルイちゃんが大好きだから。だから自然と笑顔になっちゃうのだ!」

「すき・・・?」

(・・・「すき」って・・・なんだったっけ?)

 

ヘンドリックの「好き」という言葉に戸惑い、好きという言葉の意味を、何度も何度も繰り返し考えていた。

 

<<前続き>>

 

黒歴史小説一覧へ移動する

 

暇つぶしに見てやんよ!な優しいあなたへ

オリキャラの世界を作りました。
(重い)愛♥がいっぱいあふれてます。

人生の暇つぶし程度に遊んでいってね!
描き手が喜びます!!

小説
中二病デ何カ悪イ!?
トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました